読書記録

悲鳴伝 (講談社ノベルス)

悲鳴伝 (講談社ノベルス)

なんというか雰囲気が戯言シリーズに回帰した感じのお話。
いつも通りというかマトモな思考を持った登場人物が殆ど見当たらない中での
主人公のキャラが凄い良かった。度を越した無感動は確かに常人離れしてるんだろうけど
そういう自分を恥じて必死に繕ったり誤魔化したり周りに合わせたがる所なんかは
むしろ感情移入しやすいポイントじゃないかなぁと読んでて思った。*1
まあ言葉遊びなんだけど「どこにでもいない十三歳の少年」のフレーズが秀逸だと思う。
ただ主人公の思考が異常です説明が事あるごとに地の文で出てくるのは正直テンポ悪いと思う。

*1:この辺は私自身がいろいろ実生活で自分を取り繕ったりしてるとかで心当たりが多々あるせいなんだろうけれど